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未成年の息子が万引き!? 示談する意味や窃盗症対策法など、家族ができること

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2018年10月16日
  • 財産事件
  • 窃盗
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未成年の息子が万引き!? 示談する意味や窃盗症対策法など、家族ができること

万引きは、「窃盗」罪にあたる、れっきとした犯罪行為です。福岡県県警で発表されている、平成29年度「街頭犯罪重点対象罪種等認知年数」の統計でも、自転車盗の次に発生件数が多いことがわかっています。特に少年犯罪においては、刑法犯少年が起こした事件でもっとも多いのが窃盗事件で、内48.4%が万引きによって逮捕されているという事実もあります。未成年の子どもがいる親にとっては、ひとごとではないかもしれません。

もし、未成年の息子が万引きをしてしまったら、保護者は、逮捕の回避や処分の軽減のために動くことができます。逮捕されてしまうと、身柄の拘束を受けてしまい、日常にすぐ戻れなくなってしまうためです。

今回は、未成年の窃盗罪について解説するとともに、家族としてできることを福岡オフィスの弁護士が解説します。

1、窃盗罪とは

冒頭で述べたとおり、刑法上、「万引き」は窃盗罪に該当する犯罪行為です。分類としては、数ある「窃盗」の手口のひとつとして捉えられています。

たとえ未成年であっても、14歳以上であれば刑事責任能力があると判断されてしまいます。よって、窃盗罪で逮捕される可能性がないとはいえません。

そこで、まずは窃盗罪について解説します。

  1. (1)窃盗罪の定義

    窃盗とは、他人の占有する財産的価値があるモノを、占有者の意思に反して自己や第三者の占有下に移転させる行為のことです。古来よりある犯罪のひとつであり、刑法第235条でも「窃盗」として刑罰が定められています。

    具体的には、他人の私物を盗む、店の商品を盗むほか、電気を勝手に使用することも窃盗にあたります。

    なお、窃盗罪が成立するためには、「故意(こい)」や「不法領得の意思(ふほうりょうとくのいし)」が必要とされています。

    「故意」は他人の財物を窃取することを認識・認容していることです。
    「不法領得の意思」については、判例で「権利者を排除し他人の物を自己の所有物と同様に、その経済的用法に従って利用しまたは処分する意思」とされています。ごく簡単にいえば、他人のモノを自分のモノにして、好きなように扱う意思のことです。

    たとえば、ドラッグストアで万引きをした品物を使用したり、転売したりすると「不法領得の意思があった」とみなされます。

  2. (2)未成年の万引きは前科がつくのか

    もし成人が窃盗罪で逮捕・起訴され、有罪になれば、「10年以下の懲役または50万円以下の罰金」刑に処され、当然のことながら前科がつきます。

    しかし、未成年の場合は、殺人などの重大な刑事事件を除き、少年審判による処分を受けることになります。基本的に、更生を目指した指導などが行われることになるため、成人のような刑罰を受けることはありません。未成年の万引きで前科がつく可能性はかなり低いといえるでしょう。

    ただし、捜査対象となった前歴はついてしまいます。よって、就職活動で不利になることや、再度万引きをした際の処分が重くなる可能性が考えられます。

  3. (3)万引きの証拠となるもの

    万引きは犯行の瞬間や直後に、その場で「現行犯逮捕」されることが多い犯罪です。
    しかし、証拠の存在や悪質度によって「通常逮捕」されるケースもあります。「通常逮捕」とは、逮捕状にもとづく逮捕のことで、後日逮捕と呼ぶ媒体もあるようです。証拠となり得るのは、防犯カメラの映像、指紋、目撃証言などが代表的でしょう。

    なお、未成年の万引き事件では、証拠があっても店側の配慮で通報されず、保護者の呼び出しや口頭注意で終わることもあります。

    一方で、店側が万引きに厳しい姿勢を貫いている場合や、加害者が同じ店で万引きを繰り返している場合は、未成年でも警察に引き渡される可能性は否定できません。
    たかが「子どもの万引き」ではなく、窃盗という罪を犯しているのだという点を忘れてはなりません。

2、万引きで逮捕されたあとはどうなる?

未成年が万引きで逮捕されたあとはどうなるのでしょうか。逮捕後の流れや処分内容、学校への影響を解説します。

  1. (1)成年事件との違いと処分内容

    刑事事件で逮捕されれば、処分が決定するまで最長で23日間身柄を拘束される可能性があります。たとえ未成年でも、捜査段階の流れは成人と同様の扱いを受けます。よって、状況によっては、長期間拘束されることも考えられるのです。

    なお、未成年の場合は警察の留置所ではなく少年鑑別所に送られることもあるでしょう。
    なお、捜査後は家庭裁判所に送られ、事実関係の有無や要保護性などが判断されます。「少年審判不開始(しょうねんしんぱんふかいし)」となれば釈放されますが、審判が開始された場合は、以下のいずれかの処分を受けることになります。

    • 保護処分
    • 検察官逆送
    • 不処分
    • 都道府県知事または児童相談所長送致
    • 少年院送致


    万引きを繰り返している、グループで万引きを行った……など悪質性が認められると、少年院送致など厳しい処分が下される場合もあります。

  2. (2)窃盗の事実が学校に知られることはある?

    窃盗罪で逮捕されても、警察が直接、学校へ連絡することは少ないでしょう。

    ただし、未成年の万引き事件では普段の素行などを確認するため、家庭裁判所が学校に問い合わせをすることがあります。また、万引きの被害を受けた店側が連絡する可能性は否定できません。

    よって、その過程で知られてしまう可能性があり、学校には確実に知られないようにできるとは言い切れません。知られてしまった場合は、退学などの厳しい処分を受けないように、家族が学校側と交渉する必要もでてくるでしょう。

3、未成年の息子のために家族ができること

未成年の家族が万引きをしてしまったとき、将来への影響を最小限に抑えるために、家族として何ができるのでしょうか。

  1. (1)示談

    明確な被害者が存在する窃盗罪では、処分を軽くしたり、逮捕を避けたりするためには「示談(じだん)」を成立させることが重要な手段となります。

    「示談」とは、事件の当事者同士で話し合い、謝罪と賠償を行うことにより、事件の解決を目指すことです。刑事事件における示談では、加害者は被害者に対して謝罪を行うとともに賠償金を支払い、被害者は告訴をしないことを約束するケースが一般的です。

    警察が介入する前に当事者間で解決すれば、通報・逮捕されてしまうリスクを限りなくゼロに抑えることができます。また、逮捕後であっても示談が成立していれば、「審判不開始」となる可能性が高まります。

    なお、未成年には支払い能力がない場合が多いため、示談金を家族が立て替える必要があります。一般的に示談金の額は店側に迷惑をかけた度合いによって、万引きした製品の賠償と1〜10万円程度の迷惑料を加えた金額になる傾向があります。
    ただし、被害金額が少ない万引きの場合は、被害品の弁償をもって示談が成立するケースもあるでしょう。

  2. (2)生活環境の改善

    少年事件において、刑事罰ではなく家庭裁判所による処分が下されるのは、少年の更生を重視しているためです。生活環境を改善することや、心に寄り添ったサポートを行うことで万引きの原因を取り除くことが、もっとも重要なこととして扱われます。

    罪を犯してしまった家族の更生につながることはもちろん、すでに更生施設などに入っている場合でも、自宅での更生が可能と判断されれば、身柄を釈放される可能性が高くなります。

  3. (3)クレプトマニア(窃盗症)の治療

    未成年の息子が万引きを繰り返す場合は、クレプトマニアの可能性があります。
    クレプトマニアとは「窃盗の衝動が抑えられず、窃盗自体に快感や満足感をもってしまう」精神疾患のことです。

    経済的に苦しいなどの理由がなく、ゲームのように万引きを行うなど、個人の使用や小遣い稼ぎなどの目的がないケースが該当します。クレプトマニアの場合は、たとえ処分を受けたとしても再犯の可能性が高いため、医師の治療を受けるなど根本的な対策が必要です。

    ただし、いじめなどを受けていて、万引きを強制されているケースもあるかもしれません。注意深く子どもの声を聴き、状況を見極める必要があります。
    いずれにしても、常習的に窃盗をしてしまう場合は治療施設や心療内科を探し、心のケアに取り組む必要があるでしょう。

4、まとめ

今回は、未成年が万引きを起こした場合の窃盗罪との関係と、家族ができることについて解説しました。逮捕されてしまった場合は、子どもの将来のためにも示談を成立させておきたいところです。

しかし、被疑者家族が被害者との示談交渉をしてしまうと、こじれてしまう可能性も考えられるため、弁護士に相談して、仲介してもらうことも検討しましょう。

できるだけ早いタイミングで弁護士に相談することで、逮捕されたとしても早期の身柄釈放や処分を軽くするための働きかけをしてもらうことができます。

未成年の万引きや窃盗事件から家族を守りたいときは、ベリーベスト法律事務所・福岡オフィスにご相談ください。福岡オフィスの弁護士が適切な対処方法を、誠心誠意アドバイスします。

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