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相手にケガがなくても暴行罪になる? 概要と証拠、時効について解説

2021年09月02日
  • 暴力事件
  • 暴行罪
相手にケガがなくても暴行罪になる? 概要と証拠、時効について解説

令和3年5月、 マスクを着用していなかったことを注意された男性が暴行容疑で逮捕されたという報道がありました。暴行罪に問われれば、懲役刑や罰金刑が科せられることもあります。相手にけがをさせてしまえば、さらに重い罪を問われることが起こり得るのです。

本コラムでは、暴行罪の概要や罰則、暴行を犯してしまった場合の対処法として有効な示談の方法などについて、福岡オフィスの弁護士が解説します。

1、暴行罪について

「暴行」と聞くと、単純に殴る・蹴るなどの暴力行為が該当するというイメージがあるかもしれません。ところが、突き飛ばすなどの行為でも暴行罪に問われることがあります。

暴行罪とは、どのような犯罪なのでしょうか? まずは、暴行罪の概要について解説していきましょう。

  1. (1)暴行罪の定義

    暴行罪は、刑法第208条に「暴行を加えた者が人を傷害するに至らなかったとき」と明示されています。つまり、暴行を加えた相手が負傷した場合は、さらに罪が重い「傷害罪」になる点に注意が必要です。

    なお、刑法で明言化されている「暴行」とは、人に向けた「有形力の行使」が該当すると解釈されています。つまり、暴行罪が適用されるケースは、一方的な暴力行為だけではありません。いわゆるケンカはもちろん、嫌がらせや脅しを目的とした行為にも適用されることがある点にも注意が必要です。

    たとえば、髪の毛を引っ張る、衣服の襟首をつかむ、わざと強い光を当てるなどの行為も、有形力の行使として暴行と解釈されます。さらに、脅すためにわざと狙いを外して石を投げつけるなど、身体への接触がない場合でも暴行が成立する可能性があります。

  2. (2)暴行罪の罰則

    暴行罪は、刑法第208条によって「2年以下の懲役もしくは30万円以下の罰金または拘留もしくは科料」と規定されています。

    つまり、暴行罪で有罪判決を受けた場合は、以下のうちいずれかの処罰を受けることになると解釈すればよいでしょう。

    ①懲役(ちょうえき)
    2年以下の期間、刑務所で服役する身体刑

    ②拘留(こうりゅう)
    1日以上〜30日未満、刑事施設へ収容される身体刑

    ③罰金(ばっきん)
    1万円以上30万以下を収める財産刑

    ④科料(かりょう)
    1000円以上1万円未満を収める財産刑


    なお、特に悪質性が高いケースでない限り、財産刑が科せられる傾向があります。

2、暴行罪の証拠

基本的に、どのような犯罪でも、事件化した際は、客観的な証拠と供述による証拠が集められ、厳密な捜査が行われます。

しかし、暴行罪は、前述のとおり、被害者が負傷していないことが前提の犯罪であり、触れなくても罪が成立する犯罪です。傷害罪のように明らかな負傷など、物的な証拠が残ることはほとんどなく、窃盗罪のように「指紋」や「DNA」の採取が行えるケースも多くはないでしょう。では、暴行罪は、どのような根拠をもって成立するのでしょうか。

暴行罪として逮捕される際は、多くのケースで現行犯逮捕となります。目撃者や本人からの通報で警官が駆けつけ、逮捕・事件化するものです。その際は、警察署で事情聴取を受け、被害者が被害状況を説明した内容や、犯人自身の自供、周囲の目撃者の証言などを、警察官が取りまとめて「供述調書」という書類を作成します。刑事裁判で認められれば、供述調書も重要な証拠になります。

一方で、部屋の中や無人の公園など、その場に犯人と被害者しかいなかった状況で起きた事件などは、事件が難しいともいわれています。それでも、防犯ビデオカメラの録画などがあれば重要な証拠となります。犯行当日ではなく後日になって、逮捕状が発行されて逮捕に至る「通常逮捕」となるケースもあるでしょう。

また、直接の犯行シーンだけでなく、事件の前後に連れ立って歩いているシーンなどのように供述内容を裏付けるものであれば、証拠として有効になることがあります。

3、暴行罪の時効

暴行罪など、被害者がいる罪を犯したケースでは、ひとくちに「時効」といっても、2種類の時効が存在します。なぜならば、刑事事件を起こした犯罪者として公的に裁かれるまでの時効と、被害者が賠償請求を行うまでの時効があるためです。

  1. (1)刑事事件上の時効

    まず、加害者が犯した罪を刑事事件として裁くためには、検察官が起訴する必要があります。この、検察が起訴するまでの期限のことを「公訴時効(こうそじこう)」と呼ばれています。暴行罪容疑の場合は、事件が起きた日から3年です。つまり、事件発生から3年が経過してしまえば検察官から起訴されることはありません。

    公訴時効を迎えていれば、罪に問われることはもちろん、余罪などがない限り、逮捕されることもないでしょう。ただし、暴行罪は何らかのトラブルから発展して発生することが多い対面犯罪です。時効の完成まで逃げ続けることは困難といえます。

  2. (2)民事事件としての時効

    民事事件として被害者が加害者へ賠償請求を行える「損害賠償請求権」の時効は、かつては3年でしたが、令和2年4月の改正民法が施行されたことにより、自動的に改正法適用に切り替わりました。したがって、改正民法施行前の令和2年3月31日までに時効を迎えていない事件の時効は、刑事事件の「公訴時効」とは異なり5年です。

    さらに、この時効期間の発生も民法改正に伴い変更しています。かつては「事件から20年以内」で、かつ「被害者が加害者を特定できてから3年以内」でしたが、以下のように変更されています。

    <令和2年3月31日までに消滅時効を迎えていない事件の損害賠償請求権の時効>
    ●被害者またはその法定代理人が、損害および加害者を知ってから5年
    ●不法行為のときから20年

    加害者にとっては過去の出来事にすぎず、時効によって請求できないと考えていたとしても、被害者の状況によって、時効が進行する時期が異なることがあります。よって、忘れたころに損害賠償請求が行われる可能性があることは否定できません。

    いずれにせよ、時効の完成を待つよりも、積極的に解決に向けた姿勢を取るほうが、事件にかかわる期間が明らかに短くなります。暴行事件が起きてしまっても、いち早く示談交渉を行って成立させたほうが、精神的な負担も少なく、加害者にとっても被害者にとっても、負担の少ない結果になると考えられます。

4、暴行罪と逮捕の関係

暴行罪は、暴行によって相手が負傷していないことが要件となっており、刑罰も他の刑法犯罪と比較すると軽く規定されていることから、軽微な犯罪だと考えている人もいます。

ところが、暴行罪は逮捕を免れるような軽微犯罪ではありません。暴行を犯せば、他の犯罪と同じように逮捕されることはもちろん、前科もつきます。

犯行のその場で通報を受けて駆けつけた警察官に身柄を確保されれば、「現行犯逮捕」となります。その場で逮捕されなくても、被害届が提出されて証拠がそろえば逮捕状によって後日「通常逮捕」されることもあるでしょう。

もし暴行罪で逮捕されれば、まず警察によって48時間の身柄拘束を受けます。逮捕から48時間以内に検察官へと身柄が移される「送致(そうち)」を受ければ、検察官はさらに身柄拘束の必要があるかを判断し「勾留(こうりゅう)請求」を行います。
裁判所が勾留を認めた場合、原則は10日間、延長請求があれば最大で20日間の身柄拘束が続きます。

逮捕から最長で23日以内に、検察官は、犯人の責任を刑事裁判で問う必要があるのかを判断して「起訴」します。起訴された場合はさらに被告人勾留を受けて、刑事裁判が結審するまで身柄拘束が続くことになります。

5、暴行事件を示談で解決するメリットと示談の方法

暴行罪で逮捕・勾留された結果、起訴に至らず、前科がつかなかったとしても、拘束が長引けば、日常生活に多大な影響が出るケースは多々あります。
会社や学校を長期欠勤してしまうことになり、解雇の対象となってしまうこともあるでしょう。また、冒頭の事例のように、公務員などの一定の職種では、事件が明らかになってしまうことで、規定によって解雇されるおそれもあります。

このようなリスクを回避するためには、被害者が被害届を提出する前に示談交渉を行い、謝罪と示談金の支払いなどを通じて、示談を成立させることをおすすめします。

示談が成立すれば、「被害者が犯人の処罰を求めていない」という意思表示となるため、次のようなメリットを得られます。

  • 暴行してしまった事実が通報されることを回避できる
  • 警察のみの処理で送致しない「微罪処分」になる可能性が高まる
  • 送致後も、検察官が勾留請求や起訴を避ける傾向が高まる
  • 起訴されても、量刑が軽減されることがある


ただし、暴行事件の示談は、刑事事件の専門家である弁護士に任せたほうがよいでしょう。
犯人と被害者という立場で、直接示談を進めようとしても、被害者から面接を断られたり、よりおびえさせてしまったり、不当に高額な示談金を求められたりして、示談交渉がまとまりにくくなる傾向があります。また、被害者との面識がない場合は、連絡先が分からないため、示談そのものが難しくなりますが、弁護士に依頼することによって、被害者との示談交渉を行うことが可能となります。

弁護士であれば、あくまでも公正中立な第三者としての立場を貫きながら、弁護活動を行います。犯人側に誠実な謝罪の意思があることを、被害者に対してはもちろん、警察や検察に対しても主張できます。

6、まとめ

「暴行」罪と聞くと、暴力的な人だけが注意すべき犯罪だと考える方は少なくありません。しかし、相手にケガを負わせない程度の暴行でも逮捕・起訴が可能な犯罪です。酔った勢いなどはもちろん、友人・知人、職場の同僚、酒席の同席者など、顔見知りの間で起こることも少なくないでしょう。

もちろん、逮捕されれば、長期間の身柄拘束や懲役・罰金などの刑罰を受ける可能性もあります。もし、ご自身が暴行罪に当てはまるような行為をしてしまい、事件化される懸念がある場合は、早急に弁護士を選任して、被害者との示談交渉を進めることをおすすめします。

ベリーベスト法律事務所 福岡オフィスでは、暴行事件の示談・弁護経験が豊富な弁護士がみなさんのために尽力いたします。ぜひお気軽にお問い合わせください。

  • この記事は公開日時点の法律をもとに執筆しています

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